レポートや論文の構成は「背景>目的>実験方法>実験結果>考察>結論」となります。
考察は実験結果と並んで論文の肝となる重要パートです。
考察のイメージは下記の図の通りです。
考察で書くべきは以下のことです。
実験結果を元に自身の主張を述べる
結果と考察で書くべき内容はこれだけ!
結果とは「あなたが行った実験により得られた純粋な事実」のみの事。
考察とは「その事実から推察される事柄」の事。
考察には感想を書かない
論文の構成では、「背景」でテーマや目標を述べて、そのテーマを証明する為に実験を行います。
そして「考察」で実験により得られたデータを元に主張を述べます。
実験結果では100人中誰が見ても納得するようなデータを数値で論じるパートと前回解説しました。
「考察」ではその絶対的なデータを元に主張を行うことで証明を完成させます。
以下は「結果」と「考察」を混同させない例です
ーーーーー例えばーーーーー
水とエタノールの混合物の蒸留実験例に取ります。
中学生で行う水とエタノールの混合物の蒸留実験では沸点の違いにより分離する実験です。
(※エタノールの沸点は78 ℃、水の沸点は100 ℃)
温度を観測していると以下のグラフが得られました。
この場合
結果とは「温度上昇は2段階あり、1回目は78 ℃、2回目は100 ℃」という点です。
これはグラフから読み取れる絶対的なデータです。
考察とはエタノールの沸点は78 ℃だから最初の温度上昇ピーク時にはエタノールが得られて、2回目のピーク時には水が得られたことです。
この段階ではあくまで推測になります。
得られた液体に火を付ける等の追加実験を行って始めてエタノールであると主張できます。
火を付ける等の追加実験を行った際は、「結果」に追加実験の内容を記述して、考察で「火が付いた」という事実を元にエタノールであると主張します。
このように結果とは絶対的なデータを示すパート。考察では事実を元に主張を述べるパートとなります。
結果と考察は絶対に混同しないようにしましょう。
ーーーーー例え終了ーーーーー
考察に感想は書かない
感想とは「~の結果が出て驚いた」や「~だと思った」のことです。
感想が含まれると論文ではなく日記になります。
正しくは「~の結果より、××が推察された。」や「~だと考えられる」といった内容です。
まとめ
- 結果では絶対的なデータを示す
- データを元に考察を主張する。
- 考察で追加実験による証明が必要な場合は、再度「結果」と「考察」に分けて記述する
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