レポートや論文の構成は「背景>目的>実験方法>実験結果>考察>結論」となります。
実験方法はいくつかのルールや実験結果への繋がりもあるため、必要なポイントを押さえればスムーズにレポート作成が進められます。
そのポイントについて解説します。
まず実験方法の具体的なイメージを先に画像で示します。
実験方法で意識するのは下記の3点です。
誰が実験しても同じ結果になるようにする(再現性)
論文の重要な要素として「新規性」と「再現性」があります。
簡単に言うと「世に出ていない新しい事象を誰でも再現できること」を論述するのが論文です。
実験方法はこの「再現性」を担う部分であるため、自分が行った作業、使った器具、作業環境は全て記載する必要があります。
例えば
半熟卵を作るレシピに「鍋に水を加え卵を入れて6分程度加熱する」と記載があったとします。
このレシピに従ったら100人中何人が同じ半熟卵を作れるでしょうか。おそらく3割程度の人は失敗するでしょう。
再現性を意識するなら
「アルミニウム製の直径15 cmの鍋に水を500 ml加えて中火で加熱する。沸騰したら冷蔵庫で冷やした卵を入れて6分30秒加熱する。加熱後は流水に浸して粗熱を取る。」
などここまで記入する必要があります。
卒論や修論では鍋の画像も添付するとさらに再現性が高くなるので必ず添付しましょう。
繰り返しになりますが、誰が作業しても同じ結果になるように記述することが最重要ポイントです。
番号を振って見やすくする
これは見栄えの内容になりますが、書く内容が多い論文では番号を付けて整理することがオススメです。
上記のイメージ画像 (実験方法の全体図)のように実験ごとに番号を振り、さらに使用器具と作業手順に分けてまとめると分かりやすくなります。
記述方法は箇条書きでも論述形式でも構いません。
読み手にとっても書き手にとっても大事なことですので必ず番号をつけて整理しましょう。
また、太字を使用して見出しを強調する事も効果的です。
使用した器具は全て画像で示す
どんなに文章が上手な人でも自分が行った実験について文字だけで完璧に説明することは困難です。
そのようなときは画像を載せることで確実に伝わるので使った器具は全て写真に収めておきましょう。
学生実験の場合では箇条書きでも構わないと思いますが、卒論や修論では必ず画像を添付することをオススメします。
例えばビーカーやピペットなどの器具にも微妙に規格が異なるタイプがあるかも知れません。
上記の例では鍋の形状は様々なので画像で示せば誤解無く伝えたいことが伝わります。
とにかくこの「実験方法」のパートでは再現性を意識して論述しましょう。
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