こんな人におすすめ
・卒論、修論、学会の要旨の「背景」の書き方が分からない人
卒論や修論では背景が一番頭を使う所でもあり、
執筆を進めて行く上で手が止まりやすいパートになります。
背景の内容がおそろかだと、その後の結果や考察まで書けなくなるため、時間をかけて自分の研究と向き合いましょう。
レポートや論文の構成は「背景>目的>実験方法>実験結果>考察>結論」となります。
背景で書くべき事
「背景 (Introduction)」は論文や要旨の一番始めに書く場所であり、最初に読まれる所でもあります。
そのため「その研究分野、業界について」や「この研究を説明するための導入」、「現在の方法での問題点」などが書かれます。
背景はその実験や論文の地図であり自分がどのように論じていくかを示す道しるべになります。
大事なことは、自分の研究を説明するために小学生にも分かるような言葉を使うことと、
一般的な内容からで徐々に自分の研究分野の内容に落とし込んでいくことです。
上記の画像が背景のイメージです。広い内容から徐々に自分の分野に落とし込む事を意識しましょう。
背景で書く事
- その研究分野、業界について
- 自分の研究を説明するための導入
- 現状の方法での問題点
- 一般論から自分の研究分野に落とし込む
卒論、修論、要旨でのページ数は?
背景のページ数はwordで1~2ページ(900字~1500字)程度が標準です。
要旨の場合は400字~500字程度です。
実験レポートの場合は200字~300字程度です。
執筆先によって記入する量が変わります。
卒論、修論、要旨ではどのように書くの?
卒論や修論、学会の要旨ではコピペではなく、全て自分の言葉で書く必要があります。
初めて書くときにはどのように書いたら良いか分からず1文に30分くらい要することも大いにあります。
繰り返しますが大事なことは、「自分の研究を説明するために小学生にも分かるような言葉を使うこと」と、
「一般的な内容からで徐々に自分の研究分野の内容に落とし込むこと」です。
例えば、あなたが「食品のおいしい食感とは?」というテーマで研究を行っていたとします。
ここでの背景は大きく4パートから構成します。
背景の構成例↓
- 食とは人間が必ず行う行為であり、生活には必要不可欠です。
- 人間がおいしいと感じる要素として、五感が関係していますが、その中で食感は全体の6割以上も影響を与えていると言われています。
- 例えば、揚げ物を食べた際にサクサクとした食感やその音を聞いておいしいと判断しています。
- しかし、現状の分析方法では「さくさくとした食感」を具体的に評価する方法がありません。
- 本研究では○○という装置と××の評価方法を使用して食品のおいしさについて研究を行った。
1行目:「一般論」です。誰にでも当てはまる事を書き、読み手に同意を得ます。
2行目:「自分の研究分野に踏み込んだ一般論」です。ここでは食感に注目してもらうために食感への導入を行います。
3行目:「具体例」です。2つ目の内容をよりわかりやすくすることや信憑性あげる為に身近な例を挙げます。
4行目:「現状の問題点」です。ここで現状の方法ではできていないことや問題点を挙げます。
5行目:「自分の研究についての導入」です。2行目の「具体例」や3行目の「現状の問題点」を受けてこの研究ではどのように問題を解決するのか、や解決するとどのような良いことがあるのかを記入します。
1文で完結する必要はありませんが、なるべくコンパクトにかつ、必要な事が伝わるように書きます。
ポイントは小学生にも分かるように書く事です。
また、どうしても背景が書き進められない場合、大抵はその1文前がおかしい事があります。
この状態で考えても後に苦しくなり、論理が破綻してしまうのできっぱりと1文前から再構築する事をオススメします。
結論
背景は「一般論→一歩踏み込んだ一般論→具体例→現状の問題点→自分の研究分野」のように広い内容から自分の分野に落とし込む。
小学生にも分かる言葉を使う。
コンパクトにかつ、必要な事が伝わるように書く。
上記のポイントを押さえて卒論、修論、要旨に取り組んでみましょう。
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