今回は学会の口頭発表のスライドの作成方法について解説します。
私は在学中に7つの学会へ参加し、口頭発表も何回も行ってきました。
その中で身に付けたスライド作成のポイントを下記にまとめます。
アニメーションやデザインは使用しない。
まず学会や卒論、修論発表の場でアニメーションを多用している方はほとんどいません。
理由としては2点あり、
1点目:スライド自体が重くなり、微妙な間が発生する
2点目:アニメーションを凝るより、発表内容に注力したほうが良い からです。
1点目について、アニメーションを使用すると、その動作を待つ時間が発生してテンポよく発表することが難しくなります。
希に制御して発表できている方もいますが、学会で使用するPCは自分では選べないためPCスペックによってはアニメーションが重くなります。
発表どころではなくなるため、アニメーションは付けないことをお勧めします。
2点目について、アニメーションはあくまで「わかりやすく伝えるための方法」の一つです。
小手先の方法で解決するよりも、本質的に「自分の発表スライドの内容にわかりにくい点はないか」、「説明の流れはあっているか」等を解決する方がよっぽど良いスライドに仕上がります。
要するにアニメーションで工夫する以前に発表内容の方に注力したほうが良いというわけです。
デザインを使用しない方がいい理由について
スライドにデザインを使用すると下記のように使用できる範囲が狭まります。
限られたスペースで最大限発表するためにはデザインは不要です。
背景なしあるいは変わり種でも黒背景に設定してスライドを作成しましょう。
文字を減らして画像を増やす
ポスター発表の作成方法と同じように画像を多く使用してわかりやすくすることを心がけましょう。
文章が多いスライドは「新聞スライド」と呼ばれて聞き手にとっては最悪です。
下記のように画像1つだけで文字の羅列は、見にくく、読まれもしないスライドになります。
画像を増やして文章は箇条書きにしましょう。
スライド1枚につき30秒~1分程度の内容にする
文字通り、スライド1枚につき1分以上話すのは厳禁です。
聞き手の興味の問題や、同じスライドでずっと話していることは聞き手にとってもわかりにくい発表になります。
そのため、1スライド1テーマ1分以内の法則に従って作成しましょう。
よくある場合として、12分発表3分質疑応答の発表ではスライドは15~20枚程度用意します。
スライドが多すぎても画面の切り替わりが激しくなるため、1スライド1テーマ1分以内を意識しましょう。
各項目について解説(背景、目的、実験方法、実験結果、考察、結論)
では各項目でどれくらいのスライドを用意すれば良いのか解説します。
持ち時間12分の場合
背景 3枚、目的 2枚、実験方法 3枚、
実験結果 4~6枚、考察 2~3枚、結論 1枚、(質疑応答用2~3枚)合計15~18枚 (2~3枚)
この構成でスライドを用意して、学会によっては10分発表質疑応答5分の場合もあります。
学会に応じてスライド構成を変えられるように、各項目について+1~2枚程度用意しておくことで2回目以降の口頭発表がやりやすくなります。
また、質疑応答用の資料として結論の後に2~3スライドを用意しておきましょう。
結論のマル秘テクニック
発表時間がどうしても足りない場合もあると思います。
そのような場合のみ、結論に文字を詰め込みましょう。
本来文字が多いスライドはNGですが、流れ的に結論の画面を映したまま発表を終えて質疑応答に移るため、実質的に発表時間を延長できるわけです。
私は時間が足りないときには結論に文字を多くして発表を終わらせ、画面に映し続けることで実質的に延長していました。(リモート発表の場合特に有効)
詳細な発表方法についてはこちらをご覧ください
【学会】口頭発表の発表方法について
初めての学会の体験談はこちらをご覧ください。
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