【元実績1位の修士卒が解説】失敗しない研究テーマの決め方

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理系の大学3年生になると「研究室」に配属され、卒業研究を行います。

卒業研究を行わないと大学卒業ができないた為大学生活最後の関門になります。

卒業研究の成否を決めるのはなんと言っても「研究テーマ」です。

「研究テーマ」が難しすぎたり簡単すぎるとどちらの場合も卒業が困難なってしまいます。

そこで今回は失敗しない研究テーマの決め方について解説します。


研究テーマのイメージ

研究というのは樹木に例えられます。

大きな研究分野の土台に有名な先行研究の枝が生えています。

そこからさらに枝を伸ばして科学の木は成長していきます。

科学の木の成長させるには、あなたの研究も枝や葉になる必要があります

枝や木になる為には「新規性」「独自性」「有用性」などの観点が必要になります。

つまり「枝が生えてない所に枝を伸ばして(新規性)、光を集めて木を成長させましょう(独自性、有用性)」ということです。


「新規性」×「独自性」×「有用性」

研究を評価する上での観点として「新規性」と「独自性」と「有用性」があります。

それぞれの定義は下記の通りです。

新規性:その研究は「何が新しい」のか

独自性オリジナリティのある研究か

有用性:その研究はどのようなことに役に立つのか

簡単に言うと、「未開拓の分野に対して独自の観点を持って世の中に役立つ研究をしましょう」ということです。

よく例に出されるのが「車輪の再発明」や「銅鉄実験」です。

車輪の再発明とは「既に確立されている技術や方法を知らず、あるいは無視して再度一から作ること」です。

銅鉄実験とは「銅を使った実験でこのような結果が出たから、同じ手順で鉄に変えて実験すること」です。

銅鉄実験は科学的には意味はあるかも知れませんが、独自性に欠けるため卒業研究のテーマとしては不向きです。

車輪の再発明は科学的にも意味はないのでやめましょう。


その研究のゴールを考える


自分の研究の出口について考えることは、つまり「その研究は何の役に立つの?」ということです。

研究の出口を明確にすることは研究を続けるモチベーションとしても非常に重要です。

私自身「新規性」と「独自性」については十分でしたが、「有用性」を深く考えずに研究を進めていました。

途中何度も「今自分のやっている研究は何の役に立つのだろう」と手が止まりました。

しかし、「有用性」を見つけてからは手が止まる事もなくなり、学会でも有用性について聞かれたときに堂々と答える事ができるようになりました。


どのような内容でも構いません。

広い視野を持てば自分の研究が活かせる分野は必ずあるはずです。


例えば、目の前の障害物を避ける機械技術があったとします。

その研究単体では大きな意味を成さなくても「自動運転」の技術に着目すれば研究の意味は十分にあります。

自分の研究にはどのような特徴があって、どんな困っている人を助けられるのか。

テーマを決める段階ではいくらでも方向転換ができるのでこのタイミングで時間をかけて考えましょう。


1~3年で完結するテーマにする

研究室のスタイルにもよりますが、基本的には1~3年で完結するテーマを選びましょう。

5年や10年かかって完成する研究では後輩に引き継ぐ必要があり、自分で完成させられないまま卒業することになります。

また、長期間の研究ではゴールも見失いがちなので、卒業研究では自分が完結させられるテーマを選ぶことにしましょう。

逆に簡単過ぎて1ヶ月で終わるようなテーマも研究には不向きです。

簡単過ぎず、難しすぎない内容にしたり、研究の着地点も考えてテーマを考えましょう。


教授と相談を重ねる

研究テーマは必ず教授と相談しましょう。

1人で考えることには限界もあります。

ある程度考えがまとまったら教授に相談に行きアドバイスをもらうことをオススメします。

教授はその分野に精通した最も身近な人です。

あなたの想像を超えたアイディアを持っていることでしょう。

また、あなたの研究を評価するのも教授です。

どんなに良いテーマでも、勝手に教授の意図しない方向へ研究を進めても評価を得られません。

あなたの研究に行き詰まった時に助けてくれるのも教授です。

ここは時間をかけて教授と相談してテーマを煮詰めることで、あなたの評価向上や失敗しないテーマ選びに繋がります


以上が失敗しない研究テーマの決め方になります。

研究テーマを決めるポイント

・「新規性」×「独自性」×「有用性

・その研究のゴールを考える

1~3年で完結するテーマにする

・教授と相談を重ねる

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